ふるさとなみえ科について

 東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故後、浪江小学校が平成23年度、津島小学校が平成26年度に再開することができました。ふるさとへの誇りをもち、生き抜く力を育てるため、平成24年度から総合的な学習の時間を中心とした「ふるさとなみえ科」を創設し、教育の柱と位置づけ実践してまいりました。
 さらに、平成26年度から双葉郡全体で「ふるさと創造学」がスタートし、同様な環境にある他校とともに学習を積み重ねてまいりました。総合的な学習の時間を中心に「ふるさとのよさを発見する・伝統文化を学ぶ・浪江町の人々と交流する・ふるさとの未来を発見する」の4点を軸に進めた学習活動は、子どもたちの心に大切な気持ちを育てています。
 これまでの学習では、伝統ある大堀相馬焼の製作や郷土の食文化の体験をとおして、ふるさとの伝統や文化を学び、新聞としてまとめたり、「なみえっ子カルタ」づくりに取り組んできました。浪江の町の思い出や名物を、方言を使って歌詞にちりばめた歌「んだげんちょ」は、子どもから大人まで楽しめる「んだげんちょダンス」や「ダンベル体操」として発展しました。また、仮設住宅訪問や十日市祭での浪江町の人々との交流は、子どもたちにとって何よりも大切な学習です。
 こうした学習活動を重ねることで、子どもたちは、浪江町の人々のふるさとへの思いを知り、ふるさとを誇りに感じ、ふるさとのために自分ができることは何かを考えるようになってきました。同時に、子どもたちの学習が、ふるさとを離れた浪江町の人々に大きな感動を与えることができました。これまでの、全国の皆様からの多くのご支援に感謝申し上げます。
                                        令和2年4月  浪江町立津島小学校長  木村 裕之

学びの視覚化パンフレット
動画